5月14日(金)、開校10周年を記念して、ACミランよりゲストを招いたオンライントークイベントを開催しました。
ゲストは、クラブのブランドアンバサダーであるダニエレ・マッサーロさん。
ACミラントップチームに10シーズン在籍し、
2度のチャンピオンズカップ(現在のチャンピオンズリーグ)制覇をはじめ、数多くのタイトル獲得に貢献。
アリーゴ・サッキ監督やファビオ・カペッロ監督のもとでクラブの黄金期を牽引。
重要な場面でゴールを決める、勝負強さが売りのストライカーとして活躍しました。
またイタリア代表としても活躍。1994年アメリカワールドカップでは6試合に出場し1ゴールを決めています。
選手キャリアの締めくくりは設立から間もないJリーグ。
1995年から1年半、清水エスパルスでプレーしたことでも知られています。
さて、私たちとしてもイタリアと繋いだオンライン配信は初めてのこと。
イタリア〜日本間の時差は-7時間、イタリア時間12:00ちょうどにスタート。
まさにランチタイムキックオフとなりました。
参加者のみなさんも何が起こるか分からずソワソワしながら待っていると、この日のスペシャルゲストが登場しました!
スマートフォンを片手に歩きながらどこかへと向かっている様子。
たどり着いたのは、クラブオフィス”Casa Milan”に併設されたミュージアムのトロフィールーム。
ACミランが獲得してきたトロフィーが一堂に会す、歴史を集約したような空間です。
(※写真は、2019年11月に実施したイタリア遠征 “Settimana Rossonera” より)
ダニエレさん自身が選手時代に獲得した、2つのチャンピオンズカップも見せていただいたところで着席。
なんとも映える背景に目を奪われがちになりながら、オンラインミーティングがスタートします!
また、アカデミープロジェクトを代表して、スタッフのジャンマルコさんがオブザーバーとして参加。
イタリア遠征ではおもてなしの心を持ってサポートしてくれる、優しいお兄さんです。
イベントは、参加したスクール生や保護者のみなさんからの質問に答えるインタビュー形式で進行。
さて、どんなやりとりがあったのでしょうか? その一部を下記に公開します。
【スクール生からの質問】どうやったらプロサッカー選手になれますか?
まず「好きなことを仕事にできる」っていうのは、とてもいいことだ。
そう望んでも叶わない人がたくさんいるんだけど、私の場合は本当にラッキーだった。
私は、マルコ・ファンバステンのように類まれな才能には恵まれなかった。
偉大な選手がチームメイトであることは変えようがない。ただし、同じピッチに立っても恥ずかしくないように、たくさんの努力をしてきたんだよ。
「昨日より今日、今日より明日」「もっとやってやる」という気概は欠かさなかった。
子どものうちから「何もかも自分次第」と思えるようになっておくといいよ。
ピッチに向かう「やる気」も、困難に負けないような「粘り強さ」が明日の君たちを作るんだ。
【スクール生からの質問】プロサッカー選手として一番大事にしてきたことはなんですか?
プロサッカー選手である自分を誇りに思ってはいたけど、自信過剰にならないように気をつけていた。
うぬぼれたり、慢心することが決してないようにしてきたよ。テクニックも戦術眼も、フィジカルも…あらゆる要素を鍛え続けていく必要があった。
選手であるうちは「謙虚さ」を持って過ごしたことが、かつての成功を導いたんだと思う。
質疑応答がひと段落し、そろそろクロージングというところでダニエレさんからこんな提案が。
クラブから手渡されたある箱の中身を、一緒に見てほしいとのこと。
参加者から「何だ何だ?」との声が漏れる中で、ダニエレさんが自らオープン!
なんと、それは来たる新シーズンのユニフォームでした!
現役時代に慣れ親しんだ背番号11 / Massaroがまぶしいほどに輝いています!
そろそろお時間。最後は“CIAO DANIELE!!”と大きな声であいさつ!
学びにあふれた素晴らしいオンライントーク会となりました。
当初の予定終了時間をだいぶ過ぎてしまいましたが、参加したスクール生や保護者のみなさんの質問にしっかりと語っていただきました。
プレー面でのアドバイスで始まったコメントであっても、
最終的には人間として生きていく上で必要な【心得】を伝えてくれていたような気がします。
特にヨーロッパにおいては、サッカー選手という職業は、
ピッチの外での派手な生活ぶりや破天荒な言動に目がいくことも多いもの。
しかし、ダニエレさんの口から紡がれる言葉は地に足がついたもので、まさに金言と呼ぶにふさわしいものでした。
事あるごとに、保護者のみなさんが深く頷くシーンがとても印象的でした。
サッカー界のレジェンドと過ごす金曜日の夜、これにて終了!
★オンライントーク会(ダイジェスト)は下記を要チェック!