【NextGen VOICE】Episode. 01 / 平岩好晴さんにインタビュー!

2021-05-01

10年間で巣立ってきた卒業生の数は300名超。
赤と黒のユニフォームを着てボールを追いかけた日々から幾星霜。
かつての子どもたちが、少しずつ成熟しながら大人への階段を駆け上っています。
目の前に広がる道も、その歩み方も人それぞれ…
ACミランアカデミー愛知を巣立った「NEXT GENERATION(次世代)」の若者たちの
「これまで」と「現在地」を点と点で結ぶインタビュー企画です。

【EPISODE.01】平岩好晴 / Subaru Hiraiwa(1999年生まれ)

「自分なりに、世界を支える働き方をしてみたい」

瀬戸市で生まれ育ち、開校初年度に小学6年生だった平岩好晴(ひらいわ・すばる)さんに話を聞きました。10年の歳月を経た2021年、日本から遠く離れたドイツで学生生活を送っています。世界に羽ばたくきっかけを掴んだ少年時代と現在の充実した日々に迫ります。(※2021年3月にインタビュー実施)

 

※撮影時のみマスクを外しています

 

■ 生まれ育った愛知県を離れてドイツへ渡る

日本を離れてドイツで大学生活を送る平岩さん。コロナ禍の影響を受けて日本に一時帰国中のタイミングではありましたが、近況を語ってもらいました。

ドイツ北西部、オランダとの国境に近いクレーヴェという街に住み、ラインワール応用科学大学で国際関係学を学んでいます。

渡独して3年目。これまでを振り返っても、刺激にあふれた日々を過ごしてきたなぁと思います。残念ながら一時帰国中の身ですが、卒業前に必要となるインターンシップに取り組んでいます。

 

およそ2年半が経過したドイツでの生活。毎日が刺激に満ちていて、多くのことを吸収しているようです。

ヨーロッパだけでなく、僕も含めてアジアからもたくさんの学生が集まっています。育ってきた文化や環境も、それぞれが抱く価値観も異なる。そんな友人たちと意見を交流させる中で、知らなかった世界を広げていく毎日です。

ちなみに、ルームメイトはアジア大好きなドイツ人(※写真右・蝶ネクタイの男性)。あと、イタリア人の友達もできました!ナポリ出身のちょっと適当なヤツです(笑)

 

その眼差しを見ていると、異国での国際色豊かなキャンパスライフを満喫しているのがよく分かります。さて、世界に飛び立とうと思ったそのルーツはどこにあったのか。時計の針を少し戻して、紐解いていきましょう。

 

■ 何も知らないから、世界を知りたいと思った少年時代

ACミランアカデミー愛知が開校した2011年当時、平岩さんは小学6年生。スクール生として過ごしたのはわずか1年間でしたが、当時のことは鮮明に覚えているといいます。

地元でACミランがサッカースクールを開くと知った時は本当にびっくりしました。1年しか通えないのが悔しかったんですけど、いつもやっているサッカーと違うなぁというのは幼いながらも感じていました。

小学校・中学校とクラブチームに所属していましたが、今思えば、自分の中でサッカー観が大きく変わった場所でした。

 

 

世界に目を向けることになったきっかけには、ご近所さんの存在があったとのこと。

実家の近所に国際結婚をした方がいて、英語が聞こえる生活ってかっこいいなぁと思ったんです。少なくとも、小学生の頃には自分が英語を話すことへの憧れを抱いていました。

成長するにつれ『世界を知りたい!』という思いが強くなっていったんです。


その後、愛知県内の公立高校に進学し、当時としては珍しい国際英語科で学ぶことに。世界を知るための一歩を踏み出したのです。

英語の授業時間が多くて、とても充実していた高校生活でした。ALTの先生による異文化理解やディスカッション、いわゆる受験英語ではなくネイティブが使う英語も学べたのも大きかったです。

ライティング(※写真下)やプレゼンテーションの授業もあって、自分の思考を持つことの重要性を知りました。

 

 

■ ACミランアカデミー愛知との再会

ジュニアユースまでは地元のクラブチームに所属し、「ありふれたサッカー少年の1人だった」と語る平岩さん。高校ではサッカーをプレーしないことを選択します。将来を思い描く中で、自分の人生を模索しながら高校生活をエンジョイしたそうです。

サッカーに打ち込むよりも、社会を知り将来を模索することに力を注ぐことにしました。

アルバイトにも挑戦しましたよ。同世代と過ごす青春時代も一度きり。でも、それだけでは知り得ない社会に触れることができたのが、僕にとっては大きな糧となりました。

 

一般的に高校サッカーの3年間は、競技面でも精神面でも成長を見せる時期であり、「プレーヤーとしての集大成」と捉えることも多いとされます。継続してきた歩みを変えることに抵抗はなかったのでしょうか。

プレーヤーとしてひとつ区切りをつけただけです。もちろん、相変わらずサッカーは好きでしたよ。自分が情熱を傾けてきたスポーツですしね。

サッカーを通じてもより広い世界を知りたいと思うようになった時、頭をよぎったのがACミランアカデミー愛知のことでした。

 

自ら事務局に連絡し、スクールスタッフとしてのインターンシップを志願したのは高校2年の春。プレーヤーを支える大人として、4年ぶりに再びユニフォームを袖を通すことに。

自分なりに精一杯働かせてもらいました!最年少のコーチとして、先輩たちにいろいろかわいがってもらいましたね(笑)

サッカーの奥深さを知ると同時に、次世代を育てる仕事って素敵だなぁと感じたのも事実です。またひとつ世界が広がったような感覚がありました!

 

■ ドイツで感じた自身の成長

週末はコーチとして働きながら海外の大学への進学に向けて入念な準備をしてきた平岩さん。ドイツに渡ったのは高校卒業から半年後の2018年9月のことでした。日本を離れて学業に取り組むことの難しさを語ってくれました。

基本的には共通言語である英語で講義が進められます。正直なところ最初の半年間は苦労しましたね。諦めずに喰らいつくうちに耳と脳が慣れてきました。

完璧ではありませんが『現在進行形で、言語の壁を超えている』という手ごたえがあります。生きたコミュニケーションができるようになったのは、僕にとっても大きな成長だと思います。

 

また、海外生活を重ねていく中で、自身に起こった変化を以下のように分析しています。

昔は人の目を気にしながら生きていたと思うんですが、今はそんなことを気にしなくなりました!

不確定要素が多い社会を生きているので、完璧なんてあり得ないのが身に染みてよく分かる。だからこそ、状況に応じて最善の選択が何なのかを考えています。

 

 

■ スタッフとしてイタリア遠征に参加

2019年4月に実施した、ACミランアカデミー愛知・春のイタリア遠征では現地帯同スタッフとして一時的にコーチに「復帰」。ドイツからイタリアへ渡り、子どもたちとともにミラノとトレントの2都市を巡りました。

まずは帯同の話をいただけてとてもうれしかったです。参加メンバーには僕が指導したこともある子もいて、異国の地で子どもたちの成長を垣間見ることができたのはいい刺激になりました。

子どもたちと一緒だった影響もあると思いますが、イタリアにいる間はたくさん笑った気がします。イタリア人の陽気な気質って素敵ですよね。

 

ドイツ・クレーヴェを拠点に、休暇を利用してロンドンなどヨーロッパの各都市に足を運んだこともあるという。世界を股にかける平岩さんの目に、イタリアという国はどう映ったのだろうか。

ドゥオーモ大聖堂をはじめこの国が重ねた歴史をたっぷり感じることができました。その後訪れたCasa Milan(ACミランのクラブオフィス)のミュージアムで、僕はサッカー少年の心を取り戻しましたね(笑)

およそ1週間の滞在でしたが、どこにいても誰かがサッカーの話をしていて、笑ったり怒ったりしている。日常においてサッカーが不可欠だということがよく分かりました。

 

 

 

■ 社会に羽ばたく準備は着々と進む

比較的早い段階から世界を見据えてきたものの、平岩さんも人並みのカルチャーギャップに苦しみ感じたことがあるようです。

ヨーロッパの雰囲気が好きなのは間違いありません。でも、正直なところ「自分は日本人だなぁ」って思います。例えば当たり前に起こる電車の遅延とか、仕方ないのは理解しているんです。でも、解せない自分もいて…この悩み、分かってくれますか?(笑)

 

新型コロナウィルスの流行に伴い、2020年10月から半年近くのロックダウン生活を経験。一時帰国中の現在はどう日々を過ごしているのでしょうか。

現在は日米外交をメインに研究するシンクタンクでインターンシップに励んでいます。オンラインでの活動が中心です。今後の状況次第ですが、この経験を踏まえた上で、再びドイツに戻り卒業論文を書き上げる予定です。

 

ドイツでの学生生活も後半戦に差し掛かったところ。将来を見据える準備をできる範囲で着々と進めているようです。

あらゆる可能性を模索していますが、卒業後は国の施策に関わる仕事に就くことを目標としています。故郷を離れたことで、改めて家族の絆の大切さに気づいたので、生活の拠点は日本に戻すつもりです。

今は、日本から広い視野で国際社会を見据えて働く自信をつけている途中。『世界を支えるような仕事ができる大人』になりたいんです。

 

遠慮がちに言葉を選びつつ、ゆっくりとした口調ではあったものの、目標を語るその眼には強い意思を汲み取ることができました。少年時代に抱いた目標が少しずつ形になっていく、その手ごたえを感じているのかもしれません。

 

自ら道を切り拓き、人生の可能性を広げている平岩さん。オンリーワンの経験を重ねながら、一度きりの人生をエンジョイする若者の将来に幸あれ。

 

 

 

Text by Akihiro Yamada

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