【From Matteo to Claudio】オンラインバトンタッチ会を開催しました

2021-06-27

6月18日(金)・20日(日)の2日にわたり、6月末をもって退任するマッテオテクニカルディレクターと、7月から新たにテクニカルディレクターに就任するクラウディオコーチの【バトンタッチ会】をオンラインで開催しました。

 

 

本来であれば、ピッチ上で対面での引き継ぎを行いたかったところですが、クラウディオコーチは来日に向けスタンバイ中。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴う、日本政府の水際対策強化により、入国に必要となる諸手続きの受理を待っている状態です。

 

「対面が無理ならば、オンラインでつないでしまおう!」ということで、イタリアと日本をつなぐ形でバトンタッチ会を開催することになりました。

 

ちなみに、イタリア〜日本間の時差は-7時間。日本時間の19:30(イタリア現地時間12:30)にキックオフ!

 

 

 

■ クラウディオコーチは、ローマから出演!

まずは、クラウディオコーチの自己紹介から。

 

 

ACミランのアカデミー部門に所属して9シーズン目。
世界中にアカデミーが展開する中で、サウジアラビアとインドに次ぐ新天地は、まさか2度目の日本となりました。
(※詳細は先日公開したプロフィール紹介をご覧ください)

 

 

続いて、選手としてのキャリアを紹介します。
セリエCを中心に、プロ選手として10シーズンにわたり活躍してきた男=クラウディオコーチです!(以後お見知り置きを)

 

 

4クラブを渡り歩く中で、「常にチームで一番身長が高かった」とのこと(みなさん、集合写真のどこにいるか分かるかな?)。
のちにイタリアサッカー界で名を馳せる人たちともプレーしてきました。
(インテルのトップチームの監督に就任したばかりのシモーネ・インザーギ氏など)

 

マッテオ体制の10年間で作り上げた土台に、選手としてプロの世界を経験した男の新たなビジョンが加わるのが楽しみです!

 

 

■ スペシャルゲスト!? 登場

6月18日(金)時点では、イタリア・ローマ近郊で行われているACミランアカデミージュニアキャンプでの勤務真っ只中だったクラウディオコーチ。

 

「パソコンの後ろからちょっかいを出し続けるからもう紹介するよ!笑と言って、現地のスタッフたちを紹介する流れに。
思わぬ形で永遠の都・ローマと愛知がつながるのも、オンラインのいいところですね。

 

 

イタリア中部はひと足先に夏真っ盛り。
すっかり日焼けして、若干声も枯れていましたが、元気そうで何よりでした!

 

 

■ マッテオテクニカルディレクターの両親が登場!

6月20日(日)の配信は、週末の夜ということもあり80名以上がオンライン参加。スクール生のみならず、スクール生OBやお父さんお母さんもいて、とてもにぎやかな配信になりそうな予感です。

 

クラウディオコーチも1週間にわたるキャンプを終え、ブレシアの自宅からリラックスして参加してくれています!

 

 


この日は思いきって、マッテオテクニカルディレクターのご両親(写真4列目・一番左にご注目!)をゲストに呼んでみました!

事前にオンライン会議ツールの使い方もレクチャー済みです!

 

この10年間で3度来日して、子どもたちともたくさん交流してくれていますが、何よりも特筆すべきは、毎年春のイタリア遠征での全力バックアップっぷり。
参加スクール生にとっては、親御さんも感謝しきれないほどたくさん助けてもらった、心強い味方なのです!

 

子どもたちが呆気にとられるほど、面倒見が良すぎるお母さんのロレッタさん。
息子であるマッテオテクニカルディレクターをして、「どうもペースを乱される」という強力なパワーの持ち主です。
(ロヴェレートでの国際大会期間中、日本国旗は1秒たりとも手放しません!)。

 

 

どっしりと構えて、包容力たっぷりのおもてなしをしてくれるのが、お父さんのセルジオさんです。
(2014年のローマ遠征では、1週間まるっとお世話になりました!)

 

 

何より夫婦としても仲睦まじく、子どもたちと一緒にたくさんの思い出を作ってくれました!

 

 

■ 家族の大切さは万国共通

今回の退任の理由は、あくまで「個人的な事情によるもの」であることを強調したマッテオテクニカルディレクター。

以下、本人からのコメントをまとめます。

日本で10年間、前任のクウェートを合わせると11年間にわたり故郷を離れて暮らしてきました。自分だけでなく両親も歳を重ね、息子として家族の近くにいる必要性を強く感じるようになりました。

 

愛知での皆さんとの10年間は、人間として成熟したかけがえのない時間でした。地元のトレントはミラノから200km以上離れていて、ミラノを拠点に働くことは現実的ではない。

 

日本で大切な家族もできたこともあり、気がつけばいつの間にか、自分の中で「生活の拠点は、愛知かトレントの2択」になっていました。

 

人生で最も悩み苦しんだ決断でしたが、2021年6月末の契約満了をもってACミランを退職します!

 

家族の元で暮らしながら、引き続きサッカー界で働口ことに決めました。セリエCに昇格した地元クラブ、ACトレントで、ユースセクター(5〜12歳カテゴリー)のテクニカルディレクターを務めます。心苦しいとは思いますが、応援していただければ幸いです。

 

※マッテオテクニカルディレクターの今後については、7月以降改めてお知らせいたします。

 

 

続いて、ご両親からのコメントは以下の通り。

【母・ロレッタさん】
親としても、自分の息子が働く日本のことがとても大切になった10年間でした。

適応するのに相応の苦労はしたと思いますが、こんなにも長く異国で働くことができたのは、息子の近くにいてくれたみなさんのおかげです。

 

ただ、自分の故郷(祖国)を10年も離れて暮らしていれば、誰であれ家族のことを思うと、一抹の寂しさが生まれてくることもご理解いただきたいのです。

 

息子の体は私たちのもとに帰ってくるという事実には、正直ホッとしています。しかし、その事実を上回るほど、みなさんと距離を作ってしまうことに申し訳なさも感じています。

 

とはいえ、日本人女性と結婚してくれたので、皆さんとのつながりが消滅してしまうわけではありません。息子だけでなく、私たちがまた日本を訪れることもきっとあるはずです。

 

イタリア遠征の再開を心待ちにしています。新型コロナウィルスの感染拡大が収束したあかつきには、必ず私たちのもとを訪ねてください。食べきれないほどのたくさんのごはんを作って待っていますね。

 

 

【父・セルジオさん】
改めてになりますが、東日本震災が発生した直後の苦しい時から、10年後の今日に至るまで。私たちの息子を近くで支えてくれたスタッフのみなさんにまず感謝しています!

 

そして日々の活力を与えてくれた子どもたち。そしてこの出会いをくれたファミリーのみなさん。本当にありがとうございました。

 

今後もこれまで以上に、ACミランアカデミー愛知のさらなる発展を願っています。
アリガトウ!サヨナラ!

 

 

 

■意外な盛り上がり!? 質疑応答タイム

母・ロレッタさんが話し始めて数秒で涙を流し始め、心のこもった言葉にもらい泣きする人が続出。

 

とてもしんみりとしたムードに終止符を打ったのが、クラウディオコーチの家族紹介と、いつもは沈黙してしまいがちな質疑応答タイムでした!

子どもらしい質問を、誰よりも子どもっぽいイタリアの大人たちが笑いに変えていきました!

 

以下、その一例をご紹介。

 

Q: マッテオとクラウディオはどっちが足速いの?

【マッテオ】
(即答で)クラウディオ!でも、ちょっとぽっこり出始めたお腹を生かしてグルグル転がれば勝てるかもしれない。。。

 

【クラウディオ】
自信はあるけど古傷の膝の調子次第だね。具合が悪くなったら、ベビーカーが必要になるからなぁ!

 

 

Q: 日本で好きな食べ物と嫌いな食べ物は何?

【マッテオ】
愛して止まないのは、焼肉食べ放題
どんなに美味しい肉でも食べ放題じゃなかったら意味がない!

あと、物心ついた頃から苦手なシーフード全般が日本にいても好きになれませんでした。
10年もいたら変わると思ったんだけどね。
んーっ、なんだかごめんなさい。笑

 

【クラウディオ】
日本のアジフライは絶対的なナンバーワンだよ!
でもお寿司が好きになれないんだよなぁ。刺身は食べるけどね!

 

■ おわりに

ヨーロッパのサッカーカレンダーの1年の区切りは、毎年6月末。

 

マッテオテクニカルディレクターは、日本における指導者人生の最終コーナーを周りました。
一方のクラウディオコーチも現行シーズンの職務をあと少しで終えようとしています。

 

いよいよバトンタッチの時が迫っていますが、ACミランアカデミー愛知の歩みは止まりません。
後退することなく、クラウディオ新体制で前に進み続けます。

 

質疑応答の流れの中でニックネームの話になりましたが、「クラちゃんって呼んでいいよ」とのことです。笑

 

10年かけて育んだ土壌に、クラちゃんカラーを足してさらに成長していきましょう!

 

新たなスタートを不安に思わず、道を作り続ける楽しみをお届けできるように。
スタッフ一同、これまで通り楽しく働きながらも、これまで以上に努力して参る所存です。

引き続きご愛顧の程何卒宜しくお願い致します!

 

Text by Akihiro Yamada

TRAINING EXPERIENCE

スクール体験受付